Regional Scrum Gathering® Tokyo 2026 DAY2 に参加しました。
イベントを通した学びをまとめます。

- イベントの概要
- 1日目の記録
- From Frameworks to Substrate: Rewilding Agile to Work at Scale - フレームワークから土壌へ:アジャイルを野生に戻して大規模で機能させる
- RALGO AIを組織に組み込む方法 -アルゴリズム中心組織設計-
- 田舎で20年スクラム(後編):一個人が企業で長期戦アジャイルに挑む意味
- Scrum を支える理論
- 1万人を変え日本を変える!!多層構造型ふりかえりの大規模組織変革
- ブース
- まとめ
イベントの概要
Regional Scrum Gathering Tokyo 2026 is a 15th annual Regional Gathering held in Tokyo, organized by a non profit organization "Scrum Tokyo". Our purpose is to provide a "Ba" (place) where practitioners share ideas among Scrum practitioners having a great diversity.
引用:
1日目の記録
From Frameworks to Substrate: Rewilding Agile to Work at Scale - フレームワークから土壌へ:アジャイルを野生に戻して大規模で機能させる
メモ
理論から実践に。

「正しい考え方を持て」というのは馬鹿げている。
マインドセットを扱うには、我々の脳はもっと複雑である。
マインドセットは人を批判するときに使われる言葉である。
再野生化。
元の状態に戻すわけではなく、より良い自然に返すことである。
オオカミを再野生化することによって自然も戻ってきた。
バランスを再度戻すことである。
アジャイルはオオカミの皮をかぶった羊である。
アジャイルは、シェフの動きをすることでレシピ本のユーザーを作ることでは無い。
スプリント期間は一定ではない。
レシピ本通りに状況を揃えたところで、理論ありきで動いてもうまくはいかない。
アジャイルはスクラムではなく、XPである。
XPは説明できなかったためスケールできなかった。
スクラムは説明できたためスケールできた。
スクラムはフレームワークではない。包括的なメソッドでもない。
一定期間お金を払って講座を受けても身につくものではない。
熟練者と若手が一緒に働くことで新しい考えが生まれる。
どこかのジャーニーをそのまま真似てもうまくはいかない。
相関と因果を混同することが問題である。
アジャイルは5つか6つの相関を取っているだけである。
ただ、必ずしも実際の事例の相関が因果につながるとは限らない。
パワーワードは実践の何の役にも立たない。
均質文化はよくない。
みんなが均質であることは危険である。違いが重要となる。
ニューロダイバシティが注目を集めている。
過去を前提とした正しさを前提にするのではなく、その場の状況を判断することが重要。
人は成功からではなく、失敗から学ぶ。人は失敗を回避することを学ぶ。
経験からだけではなく、人はフィクションからも学ぶことができる。

タスクグループは多様性があり、小規模であることが重要。
5名を超えた意思決定者がいるとうまく機能しない。
競争ではなく、協調が重要となる。
マインドセットではなくアクションを変えることが重要になる。

複雑性。
何を管理できるのか。
複雑性はランダム性ではない。複雑性には命令より規律が必要となる。
アクタントという考え方がある。
アクター:主体性を持つことは人間だけでない。AIや環境もアクターとなる。
アクタント:アクタント・トライアングルという考え方がある。
コンストレイント:
囲い込むものである。繋がるもの同士の境界が無いかもしれない。
システム思考と違い、複雑性理論には境界は無い。
システム思考は人を決めるが、複雑性理論は人がどこに行くかを決める。
行動やインタラクションが創発する。創発したものは真似ができない。

複雑なシステムをどのようにマネージするか。
PAGODAフレームワーク。
Proximilty:近接性。状態との自分自身が近いことが重要となる。
Anomailes:自律的反応。身体が意思決定をする。その後に脳が判断する。
Ganularity:粒度。小ささが重要となる。
Obliquity:問題の近接性を見る。
Disintermediaiion:脱仲介化。抽象性を捉えることは重要である。
Abduction:推論。演繹法。帰納法。
クビネンフレームワーク。
Orderシステム:制約のレベルが予測可能。ルールを作ることで解決可能。
Chaoticシステム:効果的な制約が無い。ランダムのように見える。
Complexシステム:意図しない結果が出てくる。
OrderをGood, Best Practice、ComplexをEMERGENTで対応する。
OrderがComlicatedとClearに分けることが重要となる。液体と固体で捉えることで
中間にAporeticとConfusedがある。
Aporetic:自分の視点の変更を必要とする。
スクラムは曖昧さを取り除く。ComplexをComplicatedなものに変えていく。
実践。
蜂はどのようにして群れるのか。
中央集権的な知性が無くても常に新しい巣を作る最適解を出せる。
社員同士のエンゲージメント、非公式ネットワークが重要となる。
変化に要する時間とエネルギーをもとに変化に対する要否を判断する。
スクラムをスクラムとして実施するのではなく、
各プラクティスを分解し、求められる状況に対して組み立てることが重要である。
(例:クネビン+レトロスペクティブ+リファインメント+脱予算など)
家畜化された犬ではなく、家畜化されない猫を目指す。
アジャイルはまだ実現していない。
現実をそのまま理解することが重要である。
マイクロナラティブとストーリーを混同しないことが重要である。
学び
一つとして同じ状況や環境はない。
だからこそ、「アジャイル」という唯一解があるはずはなく。
個々の状況に応じてアジャイルという方針で進める必要がある。
無意識を意識化した瞬間に意識は陳腐化する。
RALGO AIを組織に組み込む方法 -アルゴリズム中心組織設計-
メモ
意思決定の明確なルール。
例:法律、権力、監査面での証跡
我々は道具を開発している。
1950年:混沌、1975年:計画型、2000年:適応型
2025年にはAIによる第四次産業革命が起こっている。
産業革命が起こると政府も人々の生活も変化していく。
新しい技術の導入と成果を出すためには大きなギャップがある。
DX導入は即効果が生まれるわけではない。
産業革命には組織変更が重要となる。
AIは新しい道具。
情報の洪水を、知の道具として使うように向かっていった。
AIは知の拡張に対する現代的な後継者となる。知の拡張の延長戦。
ソフトウェア工学は失敗の反復から学んできた。
工程管理をもとにチェックポイントを設けて統制可能にした。
使われないもの、工程厳守が難しいことが生まれた。
それにより、フィードバックループや小さいチームが必要になった。
ただ、アジャイルが到達点ではない。
アジャイルは失敗を早くあらわした。高い調整コストが必要になった。
AIは我々の問題をよりはやくあらわすようになった。
AIをどう扱うか?
AIを確率論的な動作というが、人間も同じではないだろうか。
人間も確率論的に動いている。
未来を予測する最良の方法は発明。
ダブルループ学習。シングル:行動の修正。ダブル:前提を疑う。
我々がダブルループ学習をするには、本来の意思決定まで疑う必要がある。
人口が減っていくと今までの教育方法では日本の産業レベルが衰退する。
日本の教育は底上げを重視する。なので、高さが不足する。
2035年にはデジタル赤字が約18兆円になる。
データが無ければAI時代に勝てなくなる。
2026年から50年までに新しい産業革命に適応することが必要。
マネジメントはシングルプロセスからマルチプロセスが求められていく。
そうなると、ピラミッドではなく、より尖った構造が必要になる。
組織はどうやって成り立つか。
組織は特定の状況・ゴールに対して満たすことが求められる。
責任者を中心にツリー構造を持つ組織で分担して仕事を進める。
ツリー構造の組織にはアルゴリズムが求められるが、現状できていない。
責任者ではなく、アルゴリズムを中心に組織を考えることが重要となる。
確率論的決定をもとにアルゴリズムの集合として扱う。
それにより、設計、改善、自動化が可能となる。
それを実現するのがRALGO。
組織の振る舞いを規定するアルゴリズムを中心に据える。
組織はツリー構造ではない。セミラティス構造を前提に組織を考える。
RALGOパタンの種。
アカウンタビリティ、オペレーティング、2つのパタンを設けている。
Value、Quality、Trustの3つの価値を持つ。
Value:何をすべきか、なせやるべきか、何が価値につながるか
Quality:価値を満たしているか、高い品質を達成する。品質創出アルゴリズム。
Trust:
Waigaya:探索アルゴリズムの場
Top Player Oriented:トッププレイヤーを創出するための考え方
Evidence-Based Decision Making:再現可能な意思決定
Fractal Rythm:異なる時間粒度でフィードバックループを回す
自分達が持つ暗黙の判断規則の認識、設計、実践
それに基づいた組織づくりの道をつくりあげる。
主体的に組織を作り上げる。AI前提とした未来を発明する。
学び
kyon_mmさんのお話を聞いてきました。
偶発性をいかにコントロールして扱うか。野生をいかに理性的に解放するか。
意思決定に対する明確なルールについての問いに、金銭しか考えることができませんでした。
本質という言葉の曖昧さと、それを扱えるようにする重要性を感じました。
改めてご挨拶できて嬉しかったです。
田舎で20年スクラム(後編):一個人が企業で長期戦アジャイルに挑む意味
メモ
前編:
#RSGT2026 のDay2に登壇するちんもさんのセッションはスクラム祭りの続編となっているようです
— イデー (@idee_tm) 2026年1月7日
ちょうどYouTubeに前編となるセッションが公開されています!https://t.co/Te2N4GH2lY
今回は個人としてなぜアジャイルをやってきたか。
時間は常に味方。脱構築。
・黎明期
田舎でひっそりやって失敗した。
実際に自分で使ってみたかった。それをもとに皆を巻き込んで実施した。
・2006年:鳥取に帰還
変わったことならということで呼ばれた。
新人やた組織でうまくいっていない人を積極的に採用。
急激に人は集めなかった。
委託元を説得。外注使わなかった。
アジャイルのアプローチが適していると判断して、ステークホルダを巻き込んだ。
・2010年:鳥取だけでは人不足
・2012年:鳥取だけでなく関連する全拠点でアジャイルが始まった
・2013年:他部門、顧客から相談来るようになった。
複数プロダクトでアジャイルで実現できれば経験値が詰めると考えた。
自社、親会社も支援をしていくことを考えた。
・2015年:人離脱。別アサイン。アジャイル人材が別案件に。
アジャイル実践経験を人々へ。社内イベント開催、社外コミュニティに。
・2016年:エバンジェリストに就任
名前がついたことで、対外的な紹介がしやすくなった。
社内の事例が増えて、アジャイルが普通の選択肢になる。
・発展期:2020年、2022年
案件が複合機からデジタルサービスにシフトした。
自分以外のチェンジエージェントとの協働。
顧客開発モデル標準化を実現した。
デジタルサービスの開発で自然とアジャイルが選択肢になった。
アジャイル開発自体はプロセス化されていない。
新人教育。
アジャイルの距離感。社内のアジャイル案件全部は掬えない。
会社の活動の中にアジャイルを学んだり選択する仕組みが必要に感じる。
・ふりかえり
チェンジエージェントはWF型をアジャイルにする人。
アジャイル経験者の数パーセントがチェンジエージェントと化す。
ただ近年はアジャイルの選択肢が当たり前になり、増えていない。
個人的な動機が組織的な動機に変動していった。
ひとりでは良いことも大きいこともできなかった。
仕組みと文化で自然とそうなって欲しい。それに力を入れた。
組織は長くは続かない。自分の立場に依らず続けられることにフォーカスする。
トップダウン施策は時限的。長期戦だと覚悟する。
施策<組織<人
・今後:田舎で30年スクラム。
実践者が増えた次。熟達。
どうしたら変化する時代で知識を学び、技術を磨いてくれるようになるか。
良いプロダクトづくりのために必要な学びが続いていく組織を考えていく必要がある。
その回答のひとつが、技術経営。
技術経営。
個々人が大切にしている技術をどう組織として実現していくか。
持続的な学び、アジャイル開発の質を組織的に管理、社内のチャレンジを支援。
ある価値観に対する対立的な構造ではなく、重要なものを抽出する脱構築が重要となる。
会社の中で学び続ける仕組みを作る。
・まとめ
昔語りは今回で最後。今後はこれから先。
近年のアジャイル人材が横ばいになっているのは、自社の内製への傾向から受託案件が減っているため。
長期戦では自分だけでは絶対に成し遂げられないことがある。
・次回
学び
スクラム祭りの鳥取トラックでお世話になったちんもさんのお話を聞きに行きました。
スクラム祭りでの登壇でも感じましたが、自分はなんて短い期間で考えてるんだと世界の広さを知った気分になります。
継続し変化し続けていくことの価値を学びます。
自分も働く時が終わるときは、楽しくふりかえれると嬉しい。
直接お礼をお伝えできて嬉しかったです。またお会いしたい。
Scrum を支える理論
メモ
アジャイル開発宣言を訳した人。
令和システム社長。受託開発でのアジャイルは難しい。
拡張版パックのYoutubeにおいてジェフ・サザーランドがそれ以外のことばかり話していた。
ジェフ・サザーランドは原理に帰って説明したいと思っている。
Fist Princeple。物事の最も基本的な真理や公理。
・Frinstonの変分原理(脳科学と強化学習)
ベイジアン・サブライズ。
ステークホルダーを満足させることができず慢性的なストレス状態。
期待と実態のギャップ。
ユーザーの期待値とプロダクトのふるまいを近づけるためにはどうするか。
確立には2つの主義がある。
・頻度主義(古典):相対頻度
・ベイズ主義(主観):信念の度合い
State(状態)とObservation(観測)の間には因果と推測の関係がある。
学習を積めばその計測の仕方が変わる。
認識は期待(事前認識)に引っ張られる。
驚きとは予想誤差である。
自由エネルギー原理と期待エネルギー原理がスクラムの形をしている。
デリバリー文脈:サプライズを避ける。期待に応える。
ディスカバリー文脈:新しい情報を取りに行く。
両方の接点であるプロダクトレビューは観測・学習・行動の場。
・WolframのPhysics Project(宇宙に物理)
世界は計算しても無いと分からない。
・John Boydの航空戦闘原理(航空力学)
競争の世界で勝つには市場理解と組織理解が必要。
学び
スクラムを本当に理解をして扱うことの重要性。
キーノートから連続して、形式ではなく物理的にそのものの仕組みと原理を理解することの重要性を学びます。
OODAループの本は積んでしまっているのでちゃんと読みたい。
1万人を変え日本を変える!!多層構造型ふりかえりの大規模組織変革

メモ
多層構造型ふりかえり。
ポイント:目的、対象、期間。
ふりかえりはスプリントレトロスペクティブよりも広い概念。
今回の話はふりかえりの話。
・目的
なぜ、一万人、日本を変えるのか。
まずチームに対する変革から年を追うごとに、より多くの人へ興味が移っていった。
市場の先細りに対して、自分ができることは何か。
20年後、日本から出ていくことが第一選択肢になる未来を創りたくない。
日本を変える=大企業を変える。1万人を変える、ということ。
SHIFTは急速拡大している。
人的資本経営。社会課題の解決。20年後、50年後の未来を変える。
・多層構造型/セミラティス
ふりかえりには4つの柱があり、それぞれに目的がある。
リフレクション:継続的学習の観点で行動変容を生み出す。
レトロスペクティブ:回顧
ポストモーテム:事後検証
フューチャースペクティブ:むきなおり。未来の姿を描く。
セミラティス構造。
組織はツリーではない。セミラティスで組織活動を表せる。
フラクタル期間。
異なる期間ごとにふりかえりを行う。
・大規模組織変革
1-300名:成功の方があり事例も語られている
301-1000名以上:大規模組織に壁がある
ダンバー数の壁。500人に壁がある。
・組織編成によるやりなおし
・根回し社内政治による疲弊
・営業部門の巻き込みが難しい(基本営業部門は個で動いている。個の巻き込みが難しい)
・キャズムを超える前に摩耗
レトロスペクティブの限界。
・視野の搾取
・経営指標との非連動
そもそものレトロスペクティブに対する認知の誤りを正すことが難しい。
ふりかえりの総合力で組織を変えることができるかもしれない。
新たに大事にしていくこと。
・研修や啓もう活動→トップダウンの一声
・強い思いの人→全社的な仕組み・制度
・周辺部署から広げる→あらゆる部門で実施
・共感者・守ってくれる人→成果を定量定性化してレポート
・持ち込む→つくる
・理解者増やす→理解していなくても雰囲気でできる
実践を続けてビジネスアウトカムの実現を考える必要がある。
学び
大企業の全員がAIを扱えるようになることに大きな価値を感じています。
森さんはもしかしたらそれをふりかえりで実現されようとしているのかと感じました。
そして、それは一人で成し遂げるのではなく、森さんを触媒にひとりひとりの人たちが変化していくことが重要と改めて感じました。
ひとつひとつのチームが相互に影響を与えていくためには何ができるのか。
少なくともふりかえりが当たり前にある企業がひとつできたことの大きさを改めて感じました。
ブース
はじめて自社のブースの片づけを手伝いました。
いつもカンファレンスには個人で参加しています。
なので、挨拶することはあっても、そこまでにとどまっていました。
同じ学校の別のクラスの生徒がバイトをしてる先に遊びに行った感覚というのか。
今回、ブースやブログ、登壇資料などで自分のことも紹介してくださったり、企業の一員として何かをしたくなりました。
それも、もしかしたら森さんがもたらした影響のひとつなのかも知れないと思っています。
もしくは、個人で来たけどブースを手伝ってると仰ってたhanhan1974さんからの影響か、20年という歳月を経過したちんもさんへの憧れか。
少なくとも、違うクラスでも廊下であったらすれ違う仲の人が増えるって、学校が活性化される気がします。
まとめ
DAY2もあっという間に過ぎ去ってしまいました。
ほかでは得ることの出来ない特別な体験をしていることを感じます。
個人で参加をしているだけなはずなのに、能動的に参加している心地になるのはなぜだろう。
明日こそは呑み会に行きたい…!!