今年、はじめてのアドベントカレンダーに挑戦しています。
本記事はファシリテーター Advent Calendar 2025の21日目の記事です。
昨日はShigeo Konnoさんによる記事でした!失敗からの学びに励みになりました。
本記事では、今年学んだファシリテーションの在り方について整理します。
はじめに
今年、私はファシリテーションのやり方に唯一の正解はないと気がつくことができました。
そして、ファシリテーションを目的に応じて場を推進・調整する営みだと捉えるようになりました。
本記事ではその気づきに至るまでをふりかえります。
ファシリテーションとの出会い
司会者としてのファシリテーター
はじめてファシリテーションという行為、ファシリテーターという役割を知ったのは2019年頃でした。
その頃、私はサービスマネージャーという役割を担当していました。
事業部門と開発・運用チームの間に立ち、社内向けITサービスの企画・導入・運用改善までを一貫して担う役割です。
異なる役割の人たちが集まる会議が多く、そうした場を取りまとめることがファシリテーターの役割でした。
一つの議題に沿って場を進行していくことから、司会者のような役割だと認識していました。
正解に着地させる推進
私は会議の進行をしながらも、心の中には「自分がいいと思う答え」を持っていたこともありました。
ときには質問の仕方やまとめ方を、無意識のうちに自分のなかの答えに寄せてしまうこともありました。
形式上は「みんなで決めたこと」でしたが、実態は「自分の案の確認」のような場もあったと思います。
当時の自分は「参加者がその場に求められていることに合意できるか」よりも、「(自分が思う)正解に着地させること」を優先していました。
そうしたファシリテーションは、課題解決のスピードという点では効果的な面もあったと思います。
ファシリテーションに対する気づき
スクラムマスターとしての失敗
「正解に着地させること」を優先したファシリテーションは、異なる環境ではうまく機能しませんでした。
具体的には、2023年頃にはじめてプロダクト開発におけるスクラムマスターの役割を担ったときです。
私はファシリテーションを「議論を正解に導く司会者」という認識のまま実施していました。
個々人が課題をどの程度認識しているのかを考慮しないまま、自分自身が正解だと思う方向へ議論を進めてしまっていました。
そして、そうしたやり方ではチーム開発はうまくいきませんでした。
ミーティングの中では解決したように見えた課題が、長期的には解消されずに残り続けることも少なくありませんでした。
チームがより良い方向に向かっていくための推進
そうした経験から、ファシリテーターの役割は、「正解に着地させること」を目的とした進行ではなく、チームが「より良い方向に向かっていける」状態を実現していく推進にあると気がつくことができました。
個々人の議論のズレを補正し、脱線を戻し、参加者の認識を揃え、その場で実現可能な最善の状態に議論を着地させることが、ファシリテーターの役割であると考えるようになりました。
目の前の結論よりも、「チームとして同じ認識に立つこと」を重視するようになりました。
ファシリテーションに対する学び
いろいろな背景を持つ方たちとのファシリテーション研究会
「チームとして同じ認識に立つこと」をファシリテーションの目的と見直したことで、改めてファシリテーターの役割はとても難しいものであると考えるようになりました。
「目には見えない認識」、しかも個人ではなく「チームの認識」をどうすれば扱っていけるのか。
そうしたことを考えるなかで、『会社の中で使えるファシリテーションスキルを向上するための研究会』という勉強会に出会いました。
それまで私はファシリテーションを自分の環境下で実践することで学んできました。
この勉強会で、はじめて自分が所属する環境を超えて、いろいろな背景を持つ方たちとファシリテーションを学ぶ機会を得ることができました。
背景の異なる方たちとのファシリテーション
ファシリテーション研究会ではイベントごとに新しい発見や学びを得ることができました。
なかでも、特に大きな気づきを得ることができたのは、2025/9/18に開催された『実践編 #1』です。
その場で私は、はじめて自分の環境の外にいる方たちの前でファシリテーションを行い、また他の環境にいる方のファシリテーションを受けました。
私のファシリテーションはその場の認識を揃えることを重視したやり方で、参加者たちの発言の意図・背景を確認しながら、チームの認識をあわせていくといったやり方を取っていました。
はじめての方たちのなかでのファシリテーションでしたが、特別大きな問題は無く及第点は得たと考えていました。
ただし、自分の理想に対してはまだまだ課題があるとも考えていました。
目的を果たすことを意識したファシリテーション
その次に受けたファシリテーションは、その場の認識を揃えることを重要視しながらも、更に与えられた議題のゴールに向けて場を導くファシリテーションでした。
私の進め方と似ているとは思いつつ、明らかにその場に与えられたテーマに対して目的を果たすことを意識したファシリテーションでした。
自身のファシリテーションと比較することで、自分が「認識を揃える」という手段を目的化してしまっていたことに気づくことができました。
私自身への評価も課題点もやり方に対する評価であり、会議の目的に対する評価ではなかったことに気づきました。
改めて、ファシリテーターの役割は「その場の会議の目的に合わせたファシリテーションをすること」であると捉え直すことができました。
その時の勉強会の詳細は別途ブログにまとめています。
過去のファシリテーションをふりかえる
ふりかえると、ファシリテーターという役割を知った頃の司会者としてのファシリテーションも、その場に対しては必要なファシリテーションだったと思います。
ただ、その場に何が求められているのかを十分に考えないまま、チーム開発においても自分が良いと思ったやり方だけで進行していたのが問題だったと気がつくことができました。
ファシリテーターはその場の目的に応じてファシリテーションの仕方を考えることが重要であると学ぶことができました。
まとめ
これまでのファシリテーターに対する理解の変遷を通し、ファシリテーターとは「その場ごとの目的に向けたファシリテーションを実施する役割」として認識できるようになりました。
それは、自分の経験からだけでなく、他の方のファシリテーションを見て気づきを得られたからこそだと考えています。
貴重な経験と学びの機会をくれたファシリテーション研究会に心から感謝いたします。
今も絶賛、チームや組織をより活性化できるようにファシリテーション勉強中です。
明日はShinya chibaさんによる記事です!!