今年、はじめてのアドベントカレンダーに挑戦しています。
本記事はふりかえりアドベントカレンダー2025表 Advent Calendar 2025の20日目の記事です。
昨日はkeigodasu55さんによる記事でした!
本記事では、今年の経験を通して変わった、ふりかえりに対する私の捉え方を整理します。
はじめに
私にとって今年はふりかえりについて、「誰がふりかえるのか」を考える重要性に気づけた1年でした。
本記事では、その気づきを整理してふりかえります。
日常のふりかえり
私のふりかえりの機会
私はスクラムチームでエンジニアを務めています。
今の私にとって一番身近なふりかえりはレトロスペクティブです。
それはスプリントごとの出来事をふりかえるための機会です。
私がスクラムでの開発に携わり始めたのは2022年頃からです。
私はレトロスペクティブでのふりかえりの機会を、長い間「日常のふりかえり」の延長線上で捉えていました。
日常のふりかえりについて
「日常のふりかえり」とは、「あの時ああしていればよかった」や「あの時こうしてよかった」といった形で、その時の出来事をふりかえることです。
「あの時」という課題や好機に対して、「やれなかったこと」や「やってよかったこと」をふりかえることです。
そうしたふりかえりをレトロスペクティブでも行っていました。
「あの時ああしていればよかった」、「あの時こうしてよかった」といったことを伝えることを意識していました。
その時々でプロジェクトやチームにとって大事だと思えることや、必要だと思えることを、ふりかえりのたびに提案していきました。
チームでのふりかえり
チーム開発での失敗
ただ、そうした改善策の多くは、レトロスペクティブでの TRY に採用されても、課題の根本解決には至らないまま終わってしまうことが少なくありませんでした。
レトロスペクティブでの改善策としてチェックリストを作っても、すぐに形骸化してしまうようなこともありました。
そうした経験を繰り返すことで、「日常のふりかえり」がチーム開発に求められるふりかえりとは異なることに気づいていきました。
「日常のふりかえり」は、個人の体験をもとにしたふりかえりです。
その時やれなかったことについての仮説や、やったことの結果は、その体験があってこそ至ることのできる気づきでした。
体験の重要性について
チームでのふりかえりにおいて、メンバーは同じスプリントという時間を共有していても、そこでの体験はそれぞれ異なります。
お互いの体験の共有がないままに、誰かが改善策を提示しても、その改善策に対する動機はその人のなかにしか存在しません。
私の「日常のふりかえり」の主語は常に「私」でした。
そのため、改善策も私の体験から得られたものでしかなく、チームのものにすることができていませんでした。
ふりかえりで体験を共有する
スクラムにおけるふりかえりとは、個人のふりかえりではなく、スクラムチームのふりかえりであるべきだと考えています。
次にチームがどう動いていくかを考えるためには、スプリント期間内で得た個々人の体験を、チームとして体験することが重要になると思います。
そのためには、個人の「あの時ああしていればよかった」や「あの時こうしてよかった」といった感情や気づきを、メンバー間で共有することが重要になります。
それがないことには、改善策は個人のものにとどまり、チームのものにはできないと考えています。
逆にチームで体験を共有できれば、たとえレトロスペクティブの時間内で最適な改善策が考えつかなかったとしても、スプリント内でより良い方向にチームが連携していけるはずだと考えています。
ふりかえりを捉え直すきっかけとなった機会
ふりかえりカンファレンス2025
今年、そうした「ふりかえり」に対して捉え直すきっかけをくれた大きな機会が2つありました。
そのひとつが「ふりかえりカンファレンス2025」でした。
イベントに興味を持ちつつ、新参者である自分が参加して大丈夫か悩んでいるうちに現地チケットを買い逃し、キャンセル枠を発見して急いで応募した記憶があります。
角政典さんのキーノートをはじめ、OSTでもいろいろな方たちの考え方を知ることができ、自分自身の考えを整理することができました。
特に、角さんのキーノートからは、「ファシリテーターは個人の問題を扱わない」であったり、「ファシリテーターは時にはチームをうめきゾーンに導く」といった言葉から、今の考え方に至るヒントをいただきました。
勇気を出して参加してよかったです。
カンファレンスの詳細は別途ブログにもまとめています。
モーショナルレトロスペクティブ入門
もうひとつのきっかけが「技術書典18」でKDDIアジャイル開発センターの方たちが頒布していた『KAG Tech Book -Vol1-』です。
その書籍の中で中島智弘さんが書かれた「エモーショナルレトロスペクティブ入門」を通じて、ふりかえりの主語を「私」ではなく「チーム」として捉えることの意義を、言語化して考えることができました。
ふりかえりカンファレンスでも取り上げられた「共有メンタルモデル」についても、改めて考え直す機会になりました。
書籍を読んだ学びもブログにまとめています。
ふりかえりのまとめ
今年1年でのふりかえりに対する考え方の変遷をふりかえりました。
スプリントごとに経験するレトロスペクティブという機会に、なんとなくではなく、意識して向き合えるようになった1年でした。
今年得られた気づきは自分にとって大きな転換点だったと感じています。
今後も、個人やチームがより良い状態を築いていけるように、「誰が何のためにふりかえるのか」を意識しながら、ふりかえりを続けていきます。
明日はazuki kunさんによるブログです!!