読書メモ。2025年73冊目。(2025/12/13記載)
『Noを伝える技術 プロダクトマネージャーが教える「敵を作らずに断れるようになる」作法』を読んだ学びをまとめます。
本書を通して、Noは最善のYesを選ぶための手段であり、そのためにもプロダクトが実現を求められる価値に対する共通認識が重要であるとイメージできました。
本の概要
やらない勇気がチームとプロダクトを救う
「上司からの無理な要求を断れない」「顧客からの難題に『NO』が言えない」――このような経験に心当たりのある方は少なくないでしょう。
本書は、そうした悩みに深く寄り添い、人間関係を損なうことなくビジネスを成功に導くための「NOを伝える技術」を体系的に解説します。
引用:
動機
- プロダクトマネジメントについて学びたいと思いつつ機会を見失っている。
- 飯沼亜紀さんの昨年のオンラインイベントに大きな気づきを頂いた。
- 改めて作らないための合意形成のためにNoの伝え方を学びたい。
本書からの学び
Noが何を意図しているかが重要と改めて学びました。
共通目的を持ったうえでのNoは、最善のYesを選択するために重要な選択肢だと学ぶことができました。
共通目的を持ったうえでの妥協のYes、惰性のYesをいかに減らしていくか。
最近、エンジニアとして、Yesを選択することが、その機能を生み出すための時間を使うだけでなくて、作った後もその機能に関する認知負荷を確実に生んでいくと感じています。
なので、必要な機能だけを作りたいし、必要ではない機能は作りたくない。
ただ、「必要」とはなにかという考えを、本当にその機能に関する人たちにとって共通の認識にできているか。
そうではないとき、Noを伝える技術は重要なものになると考えています。
プロダクトマネージャーだけではなく、プロダクトに携わる人たちで共有したい思想。
忘れたくないメモ
問いが目的を生む
断るのがうまいプロダクトマネージャーのもとでは明確なフォーカスがあるためチームのリソースは最適化され、プロダクトは常に明確なビジョンのもとで一貫性を持って進化し、結果的に顧客に早期に価値を提供できることになります。
プロダクト成長に対してプロダクトマネージャーが一貫した考えを持っていると、作るものに対する議論の濃度があがりそうなイメージを持ちました。
やらなかったことの成果
多くの場合、やったことの成果は数字として可視化される一方、やらなかったことの成果は見えないため、そこまで考えを巡らせることはありません。そのため、人は機会損失に無自覚になりがちです。それが「十分成功したから良しとしよう」という思考へとつながり、無意識のうちに、さらに良い成果を得る可能性を手放しているのかもしれないのです。
私は、やらなかったことの成果について、ふりかえりの際に、結果として『やらなかったこと』で実現できた『やったこと』の成果に触れることで、チームでもその価値を実感できるようにしたいと考えています。
ただ、一時的なものになりがちなので、作ったものの積み重ねと同様に、やらなかったものの積み重ねをどうすれば見える状態にできるだろうかと思いました。
ビルドトラップ
ビルドトラップに陥ると、「まず作ってリリース」のように、成果物が見えやすい行動が重要視されるようになります。その結果、何の検証もないままに本来解決するべき課題とのマッチ度が低いプロダクトや施策をリリースし、手戻りが増えたりお客様に混乱を与えたりするリスクを高めてしまうのです。
特に、作りながら考えることは難しいため、作る前にいかに考えるかと、作った後にどのように評価するかが重要と理解しました。
早い仮説検証
本当に「早い仮説検証」が求めるのは、必要最小限のコストと時間で検証を行い、実際に作り込む前にアイデアの筋の良し悪しを判断する力
だからこそ、ウォーキングスケルトンを考えたい。
Not Nowを大事にしたいです。
Noから始まるフィードバックループの効用
言い換えれば、Noから始まるフィードバックループがしっかり機能するとき、組織内での認識は「断ることは悪ではなく、考え方を共有し蓄積し、次の優れた発想につなげるチャンス」へと変わっていきます。意思決定の基準が共有され、誰もが「自分のアイデアが通るためには何が必要か」を客観的に考えるようになるからです。
最善の方法を選択するために、YesもNoも同じ価値ある選択肢として扱いたい。
そのためには、YesやNoが手段として認識できるように、共通の目的意識を持つ必要がある。
それさえできれば、NoもYesと同等のフィードバックを築ける気がする。
緩やかな陳腐化
プロダクトやさまざまなサービスは、リリースした瞬間から「緩やかな陳腐化」が始まると私は考えています。市場のトレンドや顧客のニーズ、競合の動向、そして技術やセキュリティ要件などは常に変化し続けます。静止したままの状態では、環境の変化に伴って相対的に陳腐化してしまうのです。この状況で何も手を打たずにいると、早晩「古い」「使いにくい」とみなされるようになります。プロダクトは「作って終わり」ではありません。リリースをもって、むしろスタートラインに立つのです。
すべてのソフトウェア開発に携わる人間がこの意識を前提に持ちたい。
ロジックがまだ存在しない領域に意志と仮説で踏み込む
検証可能な問いを立て、それに責任を持つ覚悟を持って判断したとき、それまでのロジックでは説明できない価値が立ち上がることがあります。それは、ロジックを無視して進んだというよりも、ロジックがまだ存在しない領域に意志と仮説で踏み込んだ結果として、次の判断に活かせる新たなロジックが手に入ったともいえます。意志によって切り拓かれた行動は、その結果を通じて、これまでになかった選択肢や前例、データや気づきを私たちにもたらします。意志と仮説による決断は、ロジックを壊す行為ではなく、ロジックを集め育てる行為なのです。
経験主義の重要性。
やってみないと分からないことを、いかに実現してわかる状態にするのか。
必要最小限を見定めて、実現し、フィードバックを得て、次を考える。
そうした仮説検証をプロダクト単位で実現するためにも、共通の価値認識が重要だとイメージしました。