読書メモ。2025年60冊目。
『ストリートコーダー』を読んでの感想となります。(2025/8/31記載)
本の概要
「ストリートコーダー」とは、プロフェッショナルな現場(ストリート)で経験を積み、実務で求められるさまざまなスキルを身に付け、柔軟に問題解決できるプログラマーのことです。これから現場に出るエンジニア初心者や伸び悩んでいるプログラマーに向けて、現場ですぐに役立つ考え方から現実に即した手法、テストの本質など、筆者が現場を切り抜けていく中で重要だと感じた「現場の知恵」が詰まっています。
引用:
動機
- 発売時の宣伝で気になっていた。
📢プレスリリース配信!
— 秀和システム新社【公式】📚 (@shuwasystem_inf) 2025年2月19日
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「俺より強い奴(コーダー)が、ここにいる!」。元Microsoftのエンジニアが、現場(ストリート)で直面する問題を切り抜けるための実践的スキルを解説する『ストリートコーダー』、2月26日発売! https://t.co/oLQJwokUsS @PRTIMES_JPより - 同じく気になって購入したチームのメンバーと読み合せたくて購入。
- 秀和さんの翻訳書が日本で買えなくなってしまうニュースにより、尚更読みたいと手に取りました。
本書からの学び
書籍などから学ぶことができる体系的な知識ではなく、その知識を前提にした実践からの学びの重要性。
本書に照らすと自分はストリートコーダー歴は長いため、本書に書かれたことは今までのエンジニアリング歴のどこかで出会ってきた知識が多い印象を受けました。
ただ、エンジニアの多様性が広がっていく中では、コードを書く人間にとってこのような実践からの学びを伝達してくれる書籍は貴重な存在になっていくだろうとも想像しました。
特に、本書を読んだチームメンバーからはベストプラクティスとされるものに対して疑問を投げかけてくれるのが共感できたという感想がありました。
今後、生成AIが台頭していく中で、より実践からの学びは貴重なものになっていくのだろうと想像しています。
そのうえで、繰り返し学習したものをストリートに適用していくことと、個人レベルではなくチームとしてストリートでのコーディングを磨いていくことが重要になると思いました。
忘れたくないメモ
本書で特に印象に残ったポイントを振り返ります。
目的意識を持った開発
何に取り組んでいるのかが明確ではない場合、プログラミングは単調で退屈な作業になり、生産性が低下する。自分が何をしているのかを深く理解することで、 より大きな喜びが得られるだろう。
形式知を実践していくためのモチベーションが重要。
早期失敗
開発において、早期に失敗することはベストプラクティスの1つです。データ型は、コーディングにおける開発の摩擦に対する最も初期の防御策の1つです。型を使うことで早期に失敗し、問題が大きくなる前に修正できます。文字列と整数を誤って混同しないという明らかなメリットのほかにも型を活用できます。
静的型付け言語やLinterの意義を改めて感じます。
最初からやり直す
さらに重要なのは、最初からやり直すと、以前よりもはるかに早い段階で間違った道を進んでいる瞬間に気付けることです。今回は、落とし穴を察知する能力が備わっています。特定の機能を正しく開発するための直感が身に付いているでしょう。(中略)この繰り返しによって上達し、繰り返せば繰り返すほど、プログラミングが上手になるのです。最初からやり直すことは、単なる1つの機能の開発方法を向上させるだけではなく、今後書く全てのコードの開発スキル全般を向上させるのです。ためらわずに作業を破棄し、最初から書き直しましょう。埋没費用効果の罠にハマらないでください。
こんがらがってしまったものをほぐすより、もう一度今度はこんがらがってしまわないように書いた方が早くきれいに書くことができました。
もったいないことを防ぐことではなく、ものを作ることを重視することが重要。
フィードバックサイクル
自分が発生させたバグを自ら修正しなければならない場合、「私のコンピュータでは動いている」という考え方は、デプロイとフィードバックループの間の遅延を引き起こし、非常に遅くて時間を浪費するサイクルに陥ってしまいます。開発者の生産性に関する基本的な問題の1つは、中断が大きな遅延を引き起こすことです。その理由はゾーンにあります。コードを書くウォーミングアップをすることで、生産性の歯車がどのように回転し始めるかについては、すでに説明しました。この精神状態は、ゾーンと呼ばれることがあります。生産的な精神状態にある場合、あなたはゾーンに入っています。同様に、中断されると、これらの歯車が停止してゾーンから外れてしまうため、再びウォーミングアップしなければなりません。
この本で一番好きな部分かも知れません。
早く失敗することが重要。それによってすぐに次に繋げていける。
そして、それはひとつのゾーンの中でこそ効果的に発揮できる。
追記
翻訳者動画
書籍の内容的に読んだ感想からも横並びの学びを感じます。
他の勉強会で高田さんにストリートコーダー読みますってお伝えしていたのをやっと果たせました。
著者インタビュー動画
NotebookLMに翻訳・要約した貰いました。
Sedat Kapanogluさんがどんな人かも知ることができる資料。