幡ヶ谷亭直吉ブログ

娘のここねと格闘するエンジニア。

TechRAMEN 2025 Conference に参加しました

TechRAMEN 2025 Conference に参加しました。
カンファレンス参加から得た学びを纏めます。

イベントの概要

Technology Roundtable on the future of Asahikawa
for Makers and ENgineers.
上川地方に技術の知見を惜しみなく注ぐ,技術好きのための円卓会議

引用:

techramenconf.github.io

イベント参加の背景

今回はじめての登壇も含め、TechRAMEN 2025 Conferenceに参加しました!

hiliteeternal.hatenablog.com

前夜祭懇親会

techramenconf.connpass.com

はじめての土地、はじめての人たちに混ざることにハードルを感じ、締め切り当日まで参加を悩んでいましたが、滅多に無い機会と申し込みました!
皆様ありがとうございました。
先日のPHP Conference 2025でご登壇されていたkatzumiさんが隣になり、モブプロに対する心理的ハードルが下がった感謝をお伝え出来たことが嬉しかったです。

www.docswell.com

エンジニア1年目の方のお話もとても興味深かったです。
前夜祭懇親会に参加されるような方なので、そもそもの素養が凄すぎるのか。
ご飯もめちゃめちゃ美味しかったです。刺身の濃厚さをはじめて経験した気がします。

自己紹介企画

他の参加者の方たちとコミュニケーションをすることで、
このイベントに対する期待感や、どうした背景を持つ方が参加しているのか等知ることができる貴重な時間となりました。
何より人見知りの自分にとってはこうした機会はとてもありがたいアイスブレイクとなりました。

参加したセッション

キーノート 入門 灼熱エンジニアリング

fortee.jp

note.com

メモ

灼熱。
楽しい開発と安全な開発の両立。
教科書読んで実践する。後でプロが診る。
エンジニアリングを怖がらず楽しむ。

楽しむことは簡単じゃない。
安全な開発と楽しい開発は決してイコールでは無い。

やりたいという気持ちと周りからの期待が一致し、
利益率が出る状態を灼熱と定義する。
自分を全振りできる状態が楽しい状態。

経験した2つの解呪話。
始められないと続けられない。
始める技術、続ける技術が重要。

・意義の呪い
エンジニアリングの入り口は楽しさだった。
周囲からの期待を感じ、焦りが生まれた。

www.nikkei.com

有意義じゃないといけない、という思いが苦しみを生んだ。

2019年、大学生の頃にFlattSecurityを設立。
売れるかは置いておいて、作って楽しめるものを作った。
内的動機>>外的動機、不均衡ではあったが、呪われた感覚が外れてきた。
その後、利用者が増えることで、均衡してきた。
面白くって作ったものからの予期せぬフィードバックも得た。

意義が分からなくても心が訴えてるなら作ればいい。
始める技術。やること。

・競争の呪い
昼夜なくエンジニアリングをしていた。
動機と期待が一致してはいたが、やればやるほど消耗していた。
結果、バーンアウトに続いた。
モチベーションの根本には負けたくない欲があった。

未踏の研究を行った。そこには勝ち負けが無かった。

www.ipa.go.jp

勝ち負けではなく、面白そうだったから参加した。
勝ち負けではなく、ものを判断できるようになった。
始める技術は「やる」こと。

呪いが解けた後、時間も手足も有限であることを気付いた。
継続する技術は、利益が詰みあがることを基準にしている。
続ける技術は資産を増やすこと。

意義の薄さは利益にはつながりにくいという側面もある。
重要なことは、有意義に縛られず自由にはじめること。
技術から始まる意義があっても良い。

説明可能性を大事にする。
Accountability Engineeringが重要となる。
我々が出荷する理由を持つ。

・実録・灼熱
今は灼熱の状態である。
その理由。

flatt.tech


セキュリティは社会的にも、個人的にも超重要。
そのうえで高利益サイクルにも入ってきている。
灼熱の状態に入っている。

・さいごに
意義が分からなくても心が訴えれば作ればいい。
勝ち負けではなく心が訴えれば作ればいい。
利益が詰みあがるかを継続の基準とする。
積みあがった先で守ることも考える。

学び

内的動機を重視しながら灼熱の方程式を実現する重要性を学びました。
自分には作るための動機づけが弱いと思っていたのですが、
代わりに、不確実性の高いソフトウェアに対する要求を実現して行ったり、
それに対するチーム成長を実現して行ったり、そうした側面にあることに気付きました。
それで青い炎は燃やしていけるイメージはありますが、それを灼熱にしていくには。
Flatt Securityさん、一気に好きになってしまいました。

No Install CMS戦略。5年先を見据えたフロントエンド開発を考える

fortee.jp

speakerdeck.com

メモ

メンテナンスに課題がある。
バックアップを取っていないと、どうしようもない。
CMS構築が必要な理由。
1. HTMLを書けないユーザが更新できるようにするため
2. 同一テンプレートを再利用可能とする。

HTMLの問題は、すぐ壊れて壊れたことに気付けないこと。
ただ、顧客がHTML上で操作したいのは定休日のような軽微な内容。
TypeScriptで定義をすると、コードが壊れるとCIで失敗するようになる。

CMSの利用目的を考えると、WEBアセット。
CMSを使わない選択肢も考えることができる。

学び

手段を目的に沿って見直していく話としてとても興味深かったです。
特に利用者が特定できる範囲であれば、必ずしもCMSではなく代替手段で実現が可能という内容が、
改めて分かりやすい手段ではなく、目的から手段を検討していく重要性を感じました。

どうして言語は一つにならないの? 〜 相対化して学ぶプログラミング言語

fortee.jp

メモ

プログラミング言語は覚えることが多くて大変。
Web開発は多言語を求めがち。
自然言語もいっぱいある。
プログラミング言語を取捨選択していく必要がある。
世界は言語を一つに統一していく流れよりも、それぞれが独自の流れに含まれていく。
なんでもできることは難しい。大いなる力には大いなる責任が伴う。
求められている言語は素晴らしい言語ではなく、使いやすい言語。

学び

手段を目的化すると言語を統一する方向に流れていき、目的に沿った言語を採択していくと独自性が強まるイメージがしました。
…ただ、WEBシステムの実現といった大きな括りで目的を捉えると、そこまで大きな目的の違いは発生していかないのか。

AI時代の技術の楽しみ(方)・学び(方)

fortee.jp

メモ

AIのネガティブなことだけではなく、楽しみな部分についてコミュニケーションを。
個人で発案し、小グループで雑談し、グループ間で共有し、最後に全体に共有する。

学び

廊下での会話に憧れつつ、機会がないとなかなか人に話しかけづらい人見知りにとって、ワークショップありがたいです。

学生の方たちと会話をさせて頂き、今まで知らなかった世界を知ることができました。
GitHubCopilotを利用されている学生さんも多く、改めて無料利用が学生の学びに繋がっていることを知ります。
ただ、生成AIの劇的な発展によって教育カリキュラムを考えるのも難しそう。
…と思いつつ、生成AIの利用においてエンジニアがオーナーシップを持ち続けることが重要であるように、教育の芯はそうそうぶれないか。

また、開発の見積りが難しくなったというお話も興味深かったです。
先日のProductEngineeringNightでhacomono稲葉さんが、開発に生成AIを利用してうまくいかないと、本来はプロダクトコードに向き合うべきところをプロンプトの改善に向かいそうになると仰っていたことを思い出します。
プラットフォームとして生成AIの利用を整えていく重要性も感じます。

技術書最強王決定戦ビブリオバトル

fortee.jp

メモ

www.oreilly.co.jp

www.kagakudojin.co.jp

www.oreilly.co.jp

techbookfest.org

私は『The DevOps ハンドブック』を携えての参加でした。

学び

人のおすすめ本を聞くの楽しすぎます。
本の面白味×読む人の課題感や人となりの掛け算で聞けるお話が好きです。
自分のおすすめ本も聞いて欲しい…!!と参加させて頂きました。
自分が技術同人誌を書くきっかけとなった『The DevOpsハンドブック』です。

booth.pm


本番ぎりぎりまで何をしゃべるかあまり考えていなかったのですが。
自分はなんでこの本を選んだんだろうと思うと、
他の本と同様に知識を得ることができた以上に、新しい気づきを発見できたこと以上に、自分を見直すきっかけになったからだと気付くことができました。
簡易な言葉で表現するとエンジニア人生を変えられた一冊になるけど、重量はかなり大きい。

他の方たちの紹介された本も興味深かったけど、『JavaScriptで数値を漢数字に変換する本』にやられました。
本の独自性を伝える説明の仕方にも魅力を感じ、物理本を絶対に入手したいぞとなったところで在庫切れ。
いつかめぐりあえることを祈っています。

TechRAMEN 2025 Conferenceの制作物ができるまで

fortee.jp

メモ

ロゴ。
文章を形にしてやり取りすることで、お互いの認識を揃えることができた。
三者目線で新しい発想が生まれて、第1回目のロゴができあがった。
2回目も制御盤などやヤンマーなどのお題に対してすりあわせながら実現した。
ノベルティ作りを通して、作り手の姿も見えていった。
誰に届けるためのデザインかを考えて作り上げていった。

学び

TechRAMENの魅力を改めて理解できた気がしました。
制作物から想いが手触りで感じられることの重要性。
物を作って認知をすり合わせて価値を実現していく過程にわくわくしました。
ネームプレート、キーホルダー、付箋、眼鏡吹き、どれも大事にします。

LT

学び

イベントやカンファレンスに対する想いを込めたLTが尊く感じました。
特に北海道の学生さんがJJUG CCCに参加したというお話が刺さりました。
増田亨さん、米久保さんに憧れているって凄い。
懇親会でもお話をさせて頂き、事業価値を実現していくソフトウェア設計に対する取り組みがとても興味深かったです。
教えて頂いた研究内容を読むことが楽しみです。
また、JMLTというイベントについてのLTからはコミュニティにおける流動性の重要性を感じました。
どのLTも興味深くて終わるのが寂しくもなりました。

【パネルディスカッション企画】ゆるいエンジニア相談室 ~あずましいエンジニア人生のおくりかた ~

fortee.jp

メモ

note.com

あずましい。北海道の方言。心地よいという意味。

・技術そのものに楽しみを見出したきっかけは?
仕事から楽しさへの繋げ方。

米内さん。
ITじゃない推しと技術を絡めると楽しくなる。
押しを楽しむことを通して、技術が好きになっていく。

神崎さん。
技術は年齢で厳しくなった。要件定義には戦略的に入った。
プログラミングについて自分が書いたものから反応が起こったことから楽しさを感じた。
楽しさをエンジニアリングに限らなくても良い。夢中になれるものがあればいい。
楽しいことに理由がなくても良い。

・自身の課題との向き合い方
神崎さん。
好きなことはやるけど、好きじゃないことはやらない。
周りにそういったキャラだと認めさせる。
とにかくナンバーワンになる。ひとつずつナンバーワンになれるものをつくる。

米内さん。
長年解消していない課題がある。不眠。解決策は寝ないこと。
オンリーワンを作っていく。

・都会に住み続けないで強くなる方法
米内さん。
名が知られるのが強みだとして、そこに何の価値を期待するか。

神崎さん。
東京と地方の生活の質を比較すると、地方のほうが圧倒的に豊か。
東京にいることはそんなにメリットはない。

・承認欲求や劣等感
神崎さん。
大事なものなので無くす必要はない。
夢中になれるものをやる。夢中になったら承認欲求はなくなる。
好きなことや夢中なことをやれば、何らかの能力が生まれていく。

米内さん。
承認欲求があれば承認されれば良い。
がんがんやれば良い。

・拠点を都会、または地方に置いた経緯
神崎さん。
高尚な理由はない。地方のほうが生活が豊か。
技術に限って言うと東京に先端はない。先端はネットにある。
ただ、新しい仕事は東京にある。

米内さん。
自分の価値をもとに考えていけば良い。

・最後に
神崎さん。
新しいパラダイムは若い人に圧倒的に有利。

米内さん。
人の裏には意志がある。
悩んではいるけど進みたい方向は決まってる気がする。

学び

自分自身はフルリモートで地理的に大きく離れた場所のプロダクトを日本国内で開発しています。
そうした点でいうと、優れたプロダクト開発やエンジニアリングに地理的要因は大きく作用しないイメージでいますが、
ただ、エンジニアがエンジニアだけで人間をしていないことを考えると、もしかしたら他の要因に引きずられて地理的要因が大きく見えてしまうことはあるのかも知れないと思いました。
また、オンラインからオフラインへの回帰はそうした状況に対して、地理的要因を大きくしていく作用がある気もしました。
ただ、結局は最後に人が採択すべき。
東京に比べ地方の方が圧倒的に豊かという言葉に、東京在住の人間としては羨ましく感じました。
また、眠れないという課題に対する、寝ないという選択、強い。

自分の登壇からの学び

はじめての登壇を経験しました。聞いてくださった皆様ありがとうございました。
はじめて外部登壇に向けてつくった資料はこちら。

speakerdeck.com


今回の登壇を通して得た学びは今度改めて言語化したいと思います。
そのうえで、本当に大きな学びを得ることができました。
伝えたいことを言語化していくとことで、プロポーザル提出時には気付けていなかったことに気付くことができました。
聞いてくださった方のフィードバックによって、自分では発表までに気付けていなかったことに気付くこともできました。

改めて、貴重な経験となりました。ありがとうございました。

懇親会

ご挨拶させて頂きました皆様ありがとうございました。
基本、人見知りで懇親会を避ける人間としては、改めて懇親会の重要性を学ぶ夜でした。
登壇で気になっていた内容を深掘りして聞くことができたし、講演を通して素敵と思った内容をお伝えすることができました。
それと同時に自分の登壇に対するフィードバックも頂けて本当にありがたかったです。
本編に参加したほぼすべての人が懇親会に参加するのが凄すぎます。

感想

TechRAMENConferenceのことが大好きになりました。
交流サロンできんじょうさんにpodcastで去年のTechRAMENのお話を聞いて楽しみにしていた旨お伝えしました。

creators.spotify.com

その際に、こうした空間があるカンファレンスは他にないといった会話となり、改めてTechRAMENの魅力に気付くことができました。

東京での、企業ブースがあり、スポンサーセッションがあり、スタンプカードがあり、といった定型が、ある意味カンファレンスのテーマに沿うものかといえば必ずしもそうではなく、
そうした定型や規制が無い中で、ある意味コンテキストを同一としない人達が流動的にその場を醸成していけるカンファレンスは、それだけでエンジニアにとっての価値ある学びを生み出していけるのではないかと思いました。
懇親会でお聞きした、tomioさんのゲストスピーカーに対する抽象度高い要求についても、合わせて早計な着地をしないといった意図もある気がし、興味深かったです。

1日を通してTechRAMENConferenceを体験できて楽しかったです。
来年の富良野。今度もプロポーザル出せるようにエンジニアリングとラーメンを灼熱していきます。
…あ、まだラーメン食べてない!!