Agile Testing Night#23 ~Jam Session vol.2~ に参加しました。

イベントの概要
スピードの早いテクノロジーやビジネスの変化に合わせ、ソフトウェア開発のスタイルも刻々と変化してきました。その変化に合わせ発展してきたのがAgileやLeanです。
ところが日本の場合、これらはソフトウェア開発者の視点で語られることが多くソフトウェアテスト・品質視点での議論はまだまだ足りていません。
そこでAgile testingやShift-left testingを中心とした事例の紹介・ディスカッションを行うMeetupを企画しました。
日本のテスト・品質コミュニティを盛り上げるべく、オープンでカジュアルなイベント・コミュニティを目指します!
引用:
イベント参加の背景
- テストに対して分からないことが多くあることが最近分かってきた。
- 前回のイベントが記憶に色濃く残っています。
- 自分が何屋か分からなくなることが多々あり複数ロールのお話気になる。
セッション
とうまさんとnacoさんのそれぞれのお話を聞いてきました。
とうまさんの内容に対して、nacoさんがカウンターを返すような話が面白かったです。
おふたりの異なる視点からのお話を、また異なる自分の視点から聞いて、それぞれのロールと両方を実現することについて理解を深めることができました。
感想
イベントを通して私なりにQAとSMの役割を以下のように整理できました。
フォーカス:
QA ⇒ プロダクト
SM ⇒ チーム
目指すもの:
QA ⇒ 価値
SM ⇒ 健全性
主な技術:
QA ⇒ テスト
SM ⇒ ファシリテーション
QAの「プロダクト」に対するフォーカスは、プロセスやサービスに対する品質に対しても視野に入れつつ、最終的にはプロダクトそのものに対する責任を持つ、という風に捉えることができました。
一方でSMは、チームの関係性を通したプロセスの円滑化には寄与しますが、プロダクトそのものに対して直接的な働きかけはしません。そこに両者の大きな違いがあるのではないかと考えました。
QAが組織品質にも視野に入れるのに対して、スクラムマスターはプロダクトに対するファシリテーションをしないよな、と思い。
(プロダクトをファシリテーションするのはPO、PdM、PjM?)
この気づきを踏まえ、「扱っている対象の性質」という観点でも整理できそうだと思いました。
対象の性質:
QA ⇒ 静的なもの
SM ⇒ 動的なもの
「静的なもの」は、完成した成果物や仕様、テスト対象など、固定的であるものを意図しています。
一方、「動的なもの」とは、チームの状態、コミュニケーション、感情、状況の変化など、流動的なものを意図しています。
この気づきを広げると、QAとSMは不明瞭なものを明瞭なものにしていくプロセスにおいて、扱うものが異なるという点でも対比できると思いました。
扱うもの:
QA ⇒ OUTPUT(成果物)
SM ⇒ INPUT(チーム)
QAは、すでに表出したもの(OUTPUT)に対してテストなどを通じて価値を測定するのに対し、SMは、価値あるOUTPUTを生み出すために必要な「前提条件(INPUT)」を扱っていると言える気がしました。
じゃあ、今回の視点に立ち返り、「複数ロールの視点を持っていることで、よりチームを良くすることができるんだぜ!」について。
INPUTの健全性を向上し、OUTPUTの価値を高めることに取り組むことは、チーム・プロダクトを良くすることができると思いました。
…が、視点だけでなく、1人の人間が2つの役を実現することは超難易度が高いと思いました。
特にスクラムマスターが他のロールとの兼務が難しい存在だと感じています。
むしろ、自分は動かず皆をそれとなく動かすかなりセルフコントロールも求められる役割だと思っていて、
今日の江端さんの講座のお話を聞いて、訓練が必要な役割であることも理解できました。
まとめ
「複数のロールを持つこと」の良し悪しについてのやり取りが印象に残っています。
「複数ロールを持つということは、逆に何かに特化できていない状態でもある」といった意見は自分にも刺さりまくる内容でした。
ひとつのロールで長く稼働していくことよりも、複数のロールを同じ期間稼働することは、前者よりも自分が何者であるかを端的には表しづらくなると思っています。
ただ、『QAなんもわからん会ってなんもわからんというひとに向けての話』を聞く中で、自分なりの答えも見えてきました。
結局のところ、自分が何のロールに習熟しているかではなく、自分が何者であるかを表出することが重要なのだと気づきました。
それが短時間でうまく言葉にできないのであれば、アウトプットを積み重ねていくことで、分かりやすい形にしていくことが重要なのだと思っています。
1つのロールのテンプレートに沿った活躍であれば教科書を見ればわかるかも知れないけど、複数の役割にまたがることで固有のものになっていき、その人独自の強みになっていくのだと思っています。
だからこそ、QA、スクラムマスター、ロールを問わず習熟したものを言語化し、他者に伝わる形にしていくことができれば、それが自分の「何者か」を表現する手段になると、あらためて整理することができました。
そのうえで、改めてとうまさんもnacoさんも凄い、、、と思いました。
アウトプット大事。
蛇足
とうまさんは以前より一方的に存じていましたが、nacoさんもふりかえりカンファレンスでご一緒させて頂いた方だー!と帰り道なりました。
ありがとうございました。