幡ヶ谷亭直吉ブログ

娘のここねと格闘するエンジニア。

『コミック版 100円のコーラを1000円で売る方法』シリーズを読んで ~ 市場志向による創発的戦略のために

読書メモ。2025年15,16,17冊目。
計3冊の『コミック版 100円のコーラを1000円で売る方法』シリーズを読んでの感想となります。(2025/2/22記載)

本の概要

21万部突破のベストセラーのコミック化!新人商品プランナーが挑んだのは、「Appleにできて日本企業にできない壁」だった。マンガで学べるMBAマーケティング理論!

引用:

www.kadokawa.co.jpwww.kadokawa.co.jpwww.kadokawa.co.jp

動機

  • エムスリー山崎さんがご紹介されているビジネスコミックスに嵌っている。
  • 本作前に読んだ記憶あるけど、なんでコーラが1000円で売れるのか思い出せない。
  • やっぱりサクッと読めるの嬉しい!読む!

www.m3tech.blog

感想

恐らく10年ぶりぐらいの再読です。
当時こち亀でも100円のコーラを1000円で売る方法オマージュ回があった気がして、そちらの方が記憶に残ってしまっています。
確か、100円のコーラを1000円で売るには砂漠に連れて行けば良いだろう的な展開だった気が…

今でも提唱されている価値に刺さるし、何よりも分かりやすい。
市場志向、価値提供、バリューセリングの話は、当時より今の方が重要になっている気がします。
DevOpsやストリームアラインドチーム的な文脈からも、組織の能力、創発的戦略の重要性が読み取れて面白かったです。
当時はきっとそこまで落とし込んで理解できていなかったと思います。

山崎さんのご紹介によると、原作者の永井さんは元日本IBM株式会社ソフトウェア事業部SWGイネーブルメントマネジャーとのこと。
今更、この本の方だったことに気付きました。

www.kadokawa.co.jp

忘れたくないメモ

■事業目線での企業戦略
企業にとって自社の事業をどのように定義するかで企業の戦略が大きく変わる。

■市場志向
市場志向は顧客中心の考え方。企業を存続させているのは顧客。
企業は顧客に商品の価値を提供し、顧客が価値への対価を払うことで企業は存続でき、価値を提供し続けられる。
顧客を中心に考えることは企業の出発点。

■価値提供
顧客が気づかない課題を考え、解決策を創造する。
顧客の課題を徹底的に考え、自社ならではの価値を提供することが、企業に課せられた責任。

顧客満足の式
顧客満足 = 顧客が感じた価値 - 事前期待値

■バリューポジション
バリュープロポジションの出発点は顧客。
①顧客が望んでいて
②ライバルが提供できない
③自社が提供できる価値
顧客本人も気づいていないような価値を見つけることが大切。
多機能は価値ではない。顧客の要望をあえて捨てると見えてくるものがある。

■本当に困っている課題
ターゲット顧客が本当に困っている課題を見つけたら、大きなビジネスチャンス。
ターゲット顧客が本当に困っているということは、ライバルもその顧客に解決策を提供できていない。
自分たちが解決策を提供できれば、それは即座に非常に強いバリュープロポジションになる。

■バリューセリング
プロダクトセリングは物体を売る。他店でも売っているので顧客は値引きを求める。

バリューセリングは体験を売る。他では得られないので顧客は値引きを要求しない。

PDCAは3Dでとらえる
「計画→実行→検証→改善」のサイクルを何度も回すことで螺旋状に高みへ昇っていく。
1週間とか半月とか短いスパンで高速回転させてはじめて威力を発揮する。

■Pは仮説
PDCAのPは計画というより仮説。
変化の激しい時代に求められるのは完璧なコンセンサスではなく意思決定のスピードと柔軟性。
どんどん仮説を立てて実行し動きながら修正を加えていくほうが意思決定のスピードは上がる。

■論点思考
解決すべき問題、つまり「論点」を中心に考える解決方法を見つけるためのひとつの方法が、「論点思考」。

■組織の能力
戦略の本質とは、知識の獲得、創造、蓄積、利用のための組織的な能力を獲得すること。
組織のメンバーが知恵を生み出すような能力を創り出すことが重要。

創発的戦略
チームの学習を通じて生まれてくる戦略が創発的な戦略。

■差別化
差別化を拡大すると、中途半端だと差別化が失われる。
顧客の声をさらに聞き届け、差別化を深める。

■新しい市場
既存顧客を重視するあまり新たに生まれた市場に対応できないと市場からの撤退に追いやられるリスクがある。