幡ヶ谷亭直吉ブログ

娘のここねと格闘するエンジニア。

『まんがでわかるデザイン思考』 を読んで ~ 創造力に対する自信と総体で捉えること

読書メモ。2025年14冊目。
『まんがでわかるデザイン思考』を読んでの感想となります。(2025/2/15記載)

本の概要

誰でもできるイノベーションの起こし方
「人間」に注目し、今までにない画期的なアイデアイノベーションを生み出す「デザイン思考」。アメリカのデザインコンサルティング会社・IDEO社が提唱し、今では世界中の企業で導入されています。
本書では、潜在的ニーズを見つける「着想」、アイデアを創造・構築・検証する「発案」、市場に導入する「実現」の3つのプロセスを、わかりやすくシミュレーションコミック化しました。
カフェチェーン最悪の赤字店の店長を命じられた3年目社員・三島雄介が、デザイン思考に精通する大手企業会長・大西の教えを受けながら、店のイノベーション、立て直しに挑戦するストーリー。作中に登場する数々のノウハウや活用法、各章の解説記事を通じて、初心者にもデザイン思考が理解できる内容・構成になっています。

引用:

www.shogakukan.co.jp

動機

  • ビジネスコミックスにはまりつつある。
  • エムスリー山崎さん記事にまだまだ気になるマンガがある。
  • デザイン思考前に学んだ気がするけど忘れてる!読む!

www.m3tech.blog

感想

イノベーション
提示された情報や過去の実績に捉われず、本当に必要なことを実現するということは、普段の日常での業務にも通ずることだと思いました。
そのうえで、そうした真なる課題を洗い出すこと、それに対する対策を実行することを、誰でもできるとしつつ強い意志・不屈の努力が必要としていることが大切と思いました。
思い付きでできるわけではなく、継続的な努力が必要。

また、ブレインストーミングのやり取りが印象的でした。
ひとりの思考だけでは断面的になり、集合体で考えようとしたときに心理的安全性が重要になる。少なくとも、上下のある関係は支障になることがある。
最近、有機的なチームについて考えることが多くなってきました。
個人だけで何かを成すのが難しい場合、チームで実現する形になるけれど、それを持続可能な状態にするためには、トップダウンではなく自己組織化された1つの生き物のように動けるチームが良いと思っています。
ブレインストーミングのような発案も同様であると気づきました。

モノ・サービスを生み出す時に、有用性を中心に素早く失敗できるように小さな単位で創っていこう、は常に意識していたい。

サクッと読めるのに重要な要素が分かりやすく纏まっている1冊でした。
エムスリー山崎さんご紹介の他の本も読みたい。

忘れたくないメモ

■創造力に対する自信
イノベーションは人間の持つ強い意志・不屈の努力・それぞれの創造力をもって人間が人間のために成し遂げるもの。
「新しいアイデア」は人間が思いつくものであり、「価値」は人間にとっての価値。
「創造力に対する自信」こそがイノベーションを引き起こす核心となる。

■モノ・サービスを創り出すスタート
世の中のモノ・サービスは人間の心をポジティブにするために存在する。
新たにモノ・サービスを創り出す際は「対象とする人たちの心を現在よりポジティブにするためにはどのような欲求を満たすべきか」と問うところからスタートする。

潜在的ニーズの特定
欲求には表面化されたニーズと潜在的ニーズがある。
前者には既にそれを満たすためのモノ・サービスが存在するが、後者には存在しない。
潜在的ニーズはもっともバイアスが少ない観察によって特定する。
顧客は自分の知っている現実と比較しての検討が前提となるため、顧客の声からは拾えない。データ分析も数字によるバイアスにとらわれる。

■着想の捉え方
デザイン思考は「着想」「発案」「実現」の3つのプロセスから成り立つ。
「着想」は、価値あるモノ・サービスの開発につながる手掛かりを見つけるプロセス。
自分の基準や常識でモノを見ていると「ひらめき」を得る機会の幅を狭めることになる。
「これはそういうモノだから仕方ない」というものこそ疑うべき。

■欲求と行動結果とのギャップ
人間の行動はすべてその人間のなんらかの欲求に基づいており、当人にとって合理的であるがゆえに生じる。
ギャップを感じるということは、気づいていない合理性や欲求がそのギャップの中に存在している。
平均的なユーザーよりエクストリームユーザーの方が潜在的ニーズが行動に現れやすく見つけやすい。

■小さく失敗すること
デザイン思考ではプロトタイピングを「小さく失敗すること」ととらえている。
起こりうる問題をすべてシミュレーションすることは不可能。
実際に実物を作ると問題は目の前で起こる。リスクを予想するより起きた問題に対処する方が簡単。

■有用性を中心に考える
モノ・サービスを生み出す時に、「技術的実現性」「経済的実現性」「有用性」を考慮すべき。
「有用性」は人間の真なる欲求をとらえておりポジティブな感情をもたらすかどうか。
デザイン思考では「有用性」を中心に据えて他の2つのバランスを取ることを意識する。
最初に、満たすべき人間の欲求である有用性を確定し、有用性が最も満たされる技術と価格のバランスを探る。